アパレルブランドコンセプトの考え方

コンセプトとは日本語で訳すと「概念」と言う言葉になります。
あまり使い慣れない言葉なので、分かりやすく言い直すと「提議する者の視点や立場、在り方を反映するもの」となります。

それでもまだ堅苦しく、分かりにくいかもしれません。

さらに簡単な言い方をすると、ファッションブランドとしてのコンセプトと言うのは、

「デザイナーがなぜそのファッションブランドを作ったのか」
「このファッションブランドでどのような服を作り、表現したいのか」

を明確にすることです。

例えば、世界的に有名なファッションブランドであるシャネルを立ち上げたデザイナーは、シャネルのコンセプトを

「女による女のためのモードを作る」

としました。

当時、女性の服は、男性が女性に着て欲しい服をデザインして作っていたので、男性の感性で作られた服しかありませんでした。

そのため、シャネルは女性が本当に着たい服をデザインして作ることをコンセプトとしたのです。

このように、ファッションブランドを始めるにあたっての明確な理由や目的を表現すれば、ブランドらしいコンセプトとなります。

では、コンセプトを決めるためのコツや方法はあるのでしょうか。
代表的なコンセプトを考えるポイントをご紹介します。

コンセプトこそ自分の好みや得意とすることを活かす場

コンセプトを決めることで、自分が始めたいファッションブランドの全体的な特徴を把握することができます。

決め方のひとつとして、自分の好みや得意とする事に特化した内容にすることが重要です。

例えば、登山が好きな人が、「もっとオシャレな登山ウェアやグッズがあればいいのに」と言う思いからファッションブランドを作ったのであれば、そのブランドのコンセプトは、

「ファッショナブルな本格的山ガールスタイル」

のように表現されるはずです。
自分が作り続けたいファッションアイテムの思いが込められています。

また、得意なことを活かすコンセプトの作り方もシンプルです。

編み物やニットウェアを作ることが得意で、ニットアイテムに特化したファッションブランドを作るのであれば、

「日常のライフスタイルに必要な全てをニットアイテムにしたい」

など、自分が得意とすることをどのように広めていきたいかをコンセプトにすることができます。

このように、自分の好きなことや、得意なことをコンセプトとすることでファッションブランドの方向性を明確にすることができます。

デザイナーとなる自分自身がファッションブランドを通して、どのようなデザインを作り続けて行きたいかと言う、道筋のようなものをイメージすると考えやすくなると思います。

ファッションブランドに込める熱い思い

どうしてもファッションブランドのコンセプトを決められない方には、とても簡単な方法もあります。

それは、自分のファッションへの熱い思いをそのままコンセプトにしてしまうことです。
極端なことを言うと、

「自分自身がカッコイイと思ったものだけを作り続ける」

などの、コンセプトでも問題はありません。
しかし、これではコンセプトに対する範囲が広く、曖昧で自分以外には伝わらない恐れがあります。
そこで、もう少しファッションブランドを特徴づける要素を加えてみると、コンセプトとして成立します。
例えば、

「職人の手作業によって温もりが感じられるカッコイイと思えるものを作り続ける」

と言うコンセプトにしてみると、特徴がしっかりと掴めます。
ハンドメイドで作られた、機械では表現できない商品を扱うブランドであり、尚且つデザイナーがしっかりと厳選しながら作り続けているイメージなど、コンセプトを聞いただけで、ブランドの雰囲気が想像できます。

コツは具体化したファッションへの思いをコンセプトにすることです。

ブーツをたくさんの人に広めたいと言う思いがある方であれば、

「365日ブーツスタイルでコーディネートできるシューズデザイン」

など、自分の熱い思いをより具体的な内容に突き詰めてみましょう。

まずは、作ってみましょう!


コメント

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